MW-ムウ-
手塚治虫原作のコミックを実写化したアクションエンタテイメント作品。
タイの街中を、息も切れ切れに走り回る中年の男。黒の鞄を抱きしめたまま、電話の指示に従う。自分の娘を救うために、身代金を運ぶ。その誘拐は身代金目的という単純なものではなく、複雑な背景が見えてくる。16年前の隠蔽された事件が、復讐心を育て、ダークヒーローを産み出す。
オープニングから、緊迫感とスピード感にあふれるシーンが続く。いろいろと突っ込みたくなる矛盾もあるが、その隙もない勢いで一気に突き進む。次第に状況が明らかになっていくが、それほど複雑なストーリーではなく、悪玉がヒーローだと分かってしまえば、単純である。人間を捨てて悪者になっていく若者の複雑な心を丁寧に描いても良かったのではないか。その心の葛藤を乗り越えたところにある悪魔の所行が引き立つ。
手塚作品には珍しい悪役主役の作品は、独特の空気感が感じられるが、映画である理由は良く分からなかった。芸能プロダクションの作品なのだから、もっと若手に厳しい演技を要求して成長させる場にして欲しいと思った。
「MW-ムウ-」
「映画日記」
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